SDGs WOMAN|外務省|原 琴乃氏

【Profile】
外務省 国際協力局 地球規模課題総括課 首席事務官

2005年外務省入省。発展途上国のODAプロジェクトや東京五輪招致活動、欧州外交、伊勢志摩サミットを含むG7/G20サミットなどの担当を経て、昨年8月から現職。03年仏パリ第1大学・第9大学で MBA、08年英ケンブリッジ大学で開発学修士号、11年大阪大学国際公共政策研究科博士号取得。

現在の活動内容を教えてください。

2017年7月から,外務省でSDGsの推進を担当しています。SDGsのゴールは幅広く,また国内外の両方で取り組むことが求められています。すべての省庁が一体となって,企業・自治体・教育機関・市民社会など幅広い皆さまとも協力しながら,取り組んでいくことが大切です。政府の司令塔として,総理が本部長,官房長官と外務大臣が副本部長,全閣僚が参加するSDGs推進本部を設置しており,私が所属する課は,SDGsに関する政府の取組をまとめたり,国際社会に発信したりという役割を担っています。また,SDGsの中でも,女性,教育,防災などの分野で国際協力をどう進めていくか,国連開発計画(UNDP)や国連児童基金(UNICEF)などの国際機関といかに連携するかなどについても携わっています。

これまで、SDGs推進活動として具体的にどのような取り組みを経験されましたか?

現在のポストに異動する前は,G7・G20サミットを担当していました。特に,2016年伊勢志摩サミットで,G7として初めて取り上げたSDGsや,その中でも,日本議長下で優先課題だった国際保健・医療や女性の活躍推進などの分野で,G7首脳としてどのような野心的な取組を打ち出せるかなどに携わっていました。特に,女性については,女性の能力開花のための指針や,理工系分野における女性活躍のためのイニシアティブなどを打ち出しつつ,全てのG7関係閣僚会議でも女性を取り上げました。そのご縁で,2016年,2017年の国際女性会議(WAW!)の企画・発信にも参画しました。これらの経験を通じて,女性自身が直面する課題を解決して活躍を推進することは,女性の権利を保護・促進するだけではなく,経済や社会をより良くしていくことにつながると強く感じています。

女性活躍推進活動について、日本と海外ではどのような違いを感じますか?

女性のリーダーシップや理工系分野における活躍の推進は世界共通の課題ですが,「リケジョ」や「女性社長」などの表現がとりわけ日本で流行っている中で,女性自身も含めて,男女の役割について意識改革が不可欠だと感じています。もちろん,「●●ジョ」や「女性●●」などの表現は,集中的に特定分野・地位の女性を増やす上で,効果的だとは思います。でも,近い未来に,理系職や社長職などが女性にとって当たり前になって,そのような表現が必要なくなると良いなと思います。

女性が幸せな社会を作るために必要なこと、取り組んでいらっしゃることはありますか?

SDGsのゴール5「ジェンダー平等を実現しよう」と,他のゴールは密接に関わっています。例えば,ゴール3「すべての人に健康と福祉を」における母子保健,ゴール4「質の高い教育をみんなに」における女子教育・訓練,ゴール8「働きがいも経済成長も」における働き方改革や,ゴール16「平和と公正をすべての人に」における女性に対する暴力根絶など。様々なゴールにおける取組が,ゴール5につながることも意識しながら,関係省庁と力を合わせて各ゴールの歩みを進めていきたいです。

ご自身のHAPPYの源や、心がけていることはありますか?

まず何より,意識的にHAPPYと感じ,HAPPYであろうとすることです。誰かが自分を幸せにしてくれることに頼る「他力本願HAPPY」ではなく,自分が今の状況をワクワクに思えるか,もっとイキイキできるか,つまり「自分次第HAPPY」が大事かなと思います。目の前の大きな仕事でプレッシャーに押しつぶされそうになったり,海外出張が多すぎてお肌が疲れたり(笑),大切な家族が急にお空に召されたり・・・。公私ともに色々ありますし,しょっちゅう落ち込みもしますが,感謝しながら現状を前向きに捉えて楽しむこと,そして自分らしくあり続けることが原動力になっている気がします。

「私のサステナブル宣言」今後チャレンジしてみたい取り組みを教えてください。

女性の力でSDGsを推進することです!電通総研『SDGsに関する生活者調査』(2018年4月)によれば,まだまだ女性のSDGs認知度が低いものの,SDGsへの共感力・購買意欲は男性より高いそうです。女性は,ビジネスパーソンとしても,消費者としても,強力なSDGsプロモーターになる潜在性があると思います。その時に,大切にしたい信念は,女性が年齢を重ねても輝き続けるためには、世界の多くの女性が直面する環境汚染や過酷な労働環境などの困難を看過したり,その犠牲の上になりたつ美しさや豊かさに満足していてはいけないということです。例えば,女子教育の支援や環境への積極的な配慮を通じて,いろいろな境遇にある女性がともに輝くことを目指せればと考えています。私たち一人ひとりが身近に取り組めることは,チャリティーへの参加からエシカル商品の購入,マイグッズの活用(マイバッグ,マイボトルなど)まで沢山あります。

HAPPY WOMANに期待することを教えてください。

SDGsを、HAPPY WOMANさんが大切にするミッションに加えていただき、とても嬉しいです。女性が輝くだけではなく、その力で日本と世界をより良くしていく。HAPPY WOMANさんを中心に、そのようなムーブメントの輪が広がっていくことを願っています!