推し活が教えてくれた「人生を輝かせる力」~BTSにハマった私と、Mrs. GREEN APPLEに夢中な母~|HAPPY WOMAN ACADEMY

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「推し活」と聞いて、みなさんはどんな印象を抱きますか?

「推し活」という言葉は、すっかり世間に浸透しました。SNSでもテレビでも、職場での会話でも、当たり前のように使われるようになったこの言葉。でも実際に、「推し活と聞いて、どんな印象を抱くか」と問われれば、人それぞれ違った答えが返ってくるのではないでしょうか。

「特定の趣味を持つ人たちの特別な活動」「時間やお金に余裕がある人が楽しむもの」「若い世代の文化」。そんなふうに、どこか自分とは少し距離のあるものとして捉えている方も多いかもしれません。

かくいう私も、つい最近までその一人でした。仕事で責任ある立場を任され、日々のタスクをこなすことで精一杯。充実感はあるものの、気がつけば「自分のために何かに夢中になる」という純粋な感情から、すっかり遠ざかっていました。「私にはそんな時間もエネルギーもない」。そう思い込んでいたのです。

ところが、ごく最近、BTSという存在に出会ったことで、私の日常は驚くほど鮮やかに変わり始めました。

忘れていた「心が震える」感覚

きっかけは、何気なく目にした一本の動画でした。

彼らのパフォーマンスに釘付けになり、気がつけばBTSが釜山で開催したライブを映画館で楽しめる「ライブビューイング」のチケットを取り、一人で会場へ足を運んでいました。

映画館に着くと、そこは想像以上の熱気に包まれていました。周りにはBTSの熱心なファンが集まり、手にはペンライト。曲が始まると、息の合った掛け声が会場いっぱいに響き渡ります。

一人で訪れた私は、最初こそ少し場違いな気持ちもありました。しかし、スクリーンに映し出される釜山の会場で圧倒的なパフォーマンスが始まると、その不安は一瞬で消えてしまいました。

見知らぬ人たちが、「推し」というたった一つの共通点でつながり、同じ瞬間に息をのみ、同じタイミングで歓声を上げる。その一体感の中にいると、「一人で来た」という事実など、まったく気にならなくなりました。

むしろ、「同じものを愛する人たちと、この特別な時間を共有している」という心地よさが、胸の奥までじんわりと染み渡っていったのです。

そのとき私は、長い間忘れていた「心が震える感覚」を、久しぶりに思い出しました。

推しが引き出した「学び」と「挑戦」の連鎖

BTSに夢中になってから起きた変化は、自分でも驚くほどでした。

まず強く湧き上がってきたのは、「韓国語を学びたい」という意欲です。

字幕を通してではなく、彼らの言葉を直接理解したい。歌詞に込められた想いや、そのニュアンスをもっと深く感じ取りたい。そんな純粋な思いが、大人になってからの「新しい学び」というハードルを、軽々と越えさせてくれました。

次に訪れたのは、「もっと体を鍛えたい」という気持ちです。

彼らが最高のパフォーマンスのために、日々ストイックに自分自身と向き合っている姿を見ていると、「私も自分の体をもっと大切にしよう」と自然に思えるようになりました。

そして何より興味深かったのは、ビジネスパーソンとしての好奇心まで刺激されたことです。

なぜ彼らは、ここまで世界的な成功を収めることができたのか。エンターテインメント業界のマネジメント手法、綿密なマーケティング戦略、グローバル展開の仕組み――。

推しをきっかけに、私の知的探求心はさまざまな方向へ広がっていきました。

母に起きた「Mrs. GREEN APPLE革命」

推し活のパワーを実感しているのは、私だけではありません。

現在、Mrs. GREEN APPLEに夢中になっている母の姿を見ていると、推し活がもたらすエネルギーの大きさを改めて実感します。

母の行動力には、家族全員が驚かされました。

まず、「少しでも早く情報を知りたい」と、自らファンクラブへ入会。さらに、「彼らの音楽をもっと良い環境で楽しみたい」という思いから、大型テレビと高音質のステレオシステムまで購入したのです。

これまで「家電は壊れるまで使う」が口癖だった母からは、想像もできないほどの積極性でした。

CDを買いそろえ、「いつか絶対にコンサートへ行きたい」と目を輝かせる母。

何より印象的なのは、Mrs. GREEN APPLEについて話すときの表情です。

「この歌詞が本当に心に響くの」「このミュージックビデオの世界観が素敵でね」

そう語る母の顔は、まるで少女のように生き生きとしています。

推しを見つけたことで、母の毎日には明確な「楽しみ」と、「これから」への期待が生まれました。

それは単なる音楽の趣味を超え、生きる活力そのものになっているのです。

データが示す、推し活の「幸福効果」

私と母が実感している変化は、決して個人的な体験だけではありません。

博報堂とSIGNINGが2024年に発表した「OSHINOMICS Report」では、推し活が人々の生活や幸福感に与える影響が、大規模な調査によって明らかになっています。

まず驚くのは、その広がりです。同調査によると、日本では3人に1人(34.6%)が「推しがいる」と回答しており、推し活はもはや一部の人だけの趣味ではなく、社会全体に広がる文化となっています。

さらに注目すべきは、推し活と幸福感との明確な関係です。

推しがいる人への調査では、75.9%が「推しが活躍する姿を見ると嬉しい気持ちになる」、72.2%が「推しのおかげで前向きな気持ちになれる」、69.0%が「推しは生きがいを与えてくれる」「推しがいることで日々頑張れる」と回答しています。

そして最も印象的なのは、幸福度の違いです。

推しがいる人の現在の幸福度は73.2%であるのに対し、推しがいない人は52.2%。約20ポイントもの差が生まれています。

また、「推し活をしてよかったこと」として、「嫌なことを忘れられる」「よく笑うようになった」「生きる理由ができた」「外出する機会が増えた」「世界が広がった」といった声が数多く挙げられています。

推し活が、生活のさまざまな場面に前向きな変化をもたらしていることが分かります。

さらに興味深いのは、お金の使い方に対する意識です。

同調査では、46.8%の人が推し活を「自分をいきいきとさせるためのもの」と捉えており、単なる「推しへの応援」ではなく、自分自身を豊かにするための投資として位置づけていることが明らかになっています。

女性の人生における、推し活の意味

HAPPY WOMAN ONLINEの読者の皆さんの多くは、仕事、家庭、人間関係など、さまざまな役割を担いながら毎日を過ごされていることと思います。

そんな私たちにとって、推し活には特別な意味があります。

自分のための時間を、堂々と持てる

家族や仕事を優先し続けていると、「自分の楽しみ」はどうしても後回しになりがちです。

でも推し活は、「この時間は私のための時間」と、自分に許可を与えるきっかけになります。

調査結果が示すように、それは結果として幸福度を高める、立派な自己投資でもあるのです。

世代を超えて、好奇心を育み続けられる

母が新しい機器を使いこなし、SNSで情報を集め、ライブチケットの申し込み方法を覚えていく姿を見ていると、推し活には世代の壁を軽々と飛び越えさせる力があることを実感します。

好奇心を持ち続けることは、いつまでも自分らしく、生き生きと人生を楽しむための大切な原動力なのではないでしょうか。

「私なんて」から、「私もやってみよう」へ

推しが努力し、挑戦し続ける姿は、不思議なくらい自分の背中も押してくれます。

新しいことを学ぶ。

運動を始める。

仕事への視野を広げる。

そんな小さなチャレンジの積み重ねが、「誰かのためだけに生きる人生」から、「自分自身も主役になれる人生」への転換点になっていくのだと思います。

あなたに「推し」はいますか?

BTSに出会ってから、まだそれほど長い時間が経ったわけではありません。

それでも、「推しのいる人生」は驚くほどエネルギッシュで、新しい発見に満ちています。

新しいことを学びたくなる。

体を動かしたくなる。

世界をもっと知りたくなる。

そして、人とのつながりや仕事への関心まで広がっていく。

母の生き生きとした姿を見ていると、推し活には世代や立場を問わず、人の人生を豊かにする力があるのだと、改めて感じます。

調査データが示すように、推しがいることで私たちの幸福度は高まります。

それは決して一方的な「消費」ではありません。

誰かを応援することで、自分自身も元気になり、新しい一歩を踏み出す勇気をもらえる。

つまり、推し活とは「自分らしく幸せに生きるための自己投資」なのだと思います。

この記事を読んでくださっているあなたに、「推し」はいますか。

もし、すでにいるのなら、その大切な存在をこれからも思い切り応援してください。

もし、まだいないのだとしたら、これから出会う誰かや何かが、あなたの人生をそっと照らしてくれる日が、きっと訪れるはずです。

誰かを応援することは、自分自身を応援することでもあります。

あなたの心が震える「推し」との出会いが、これからの人生をもっと自由に、もっと豊かに、そしてもっと幸せに彩ってくれることを願っています。


【記事】古川まみ(コミュニティマネージャー)
幼少期より地域コミュニティにどっぷり浸かり、人とのつながりを通して社会や地域が発展していく様子を見て育ったため、人を繋いでいく場所の構築に人一倍興味を持つ。大学や社会人になってからもコミュニティ運営やコミュニティ立ち上げに従事。1000名規模のコミュニティ運営やイベント企画運営を実施。好きなものはカープ。熱狂的なファン。

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この記事を書いた人

各分野のプロであり使命を持つ女性リーダーの育成【アマテラスアカデミア】のメンバーが執筆する記事をお届けします。