【インタビュー】岡田恵子氏|内閣府男女共同参画局 局長

岡田恵子氏
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男女間賃金格差や固定的な性別役割分担意識など
構造的な問題の解決をしていくことが重要

日本における男女共同参画やジェンダー平等の課題について教えてください。

 岡田氏:直近10年間で女性就業者数が約370万人増加し「M字カーブ」は解消に向かい、女性役員数も約5.8倍となりましたが、まだまだ男女共同参画の現状は国際的に立ち遅れています。特に、出産を契機に女性が非正規雇用化する「L字カーブ」の解消や男女間賃金格差是正は喫緊の課題であり、女性登用の一層の拡大も必要です。このような課題認識のもと、岸田内閣では「新しい資本主義」の中核に女性の経済的自立を位置づけています。
 
 令和の時代になり、昭和・平成の時代と比べ変化はありますか?

 岡田氏:最初に、女性の働き方や生活実態が、昭和から令和にかけて大きく変化していることがわかりました。まず、第一子出産後の女性の就業継続率は、4割程度から2010年代に大きく増えて約7割になりました。
 次に、昭和の時代は男性サラリーマンと専業主婦という世帯が多数派でしたが、令和3年には共働き世帯が専業主婦世帯の2倍以上になりました。、
 未婚女性に理想的なライフコースについて質問すると、昭和の時代は専業主婦が最多の33.6%を占めていましたが、直近では結婚・出産後も仕事を続けることを望む女性が34%で最多となり、専業主婦を望む女性は13.8%です。これらのデータを見ても、女性が仕事と子育てを両立しながら社会で活躍する機会が増え、若い世代を中心にライフコースへの意識も大きく変化していることが分かります。

一方で、すべての女性がその能力を十分に発揮できる社会の実現は道半ばです。まず、民間企業の管理職相当の女性比率は上昇傾向にあるものの、部長相当職は7.7%、課長相当職は12.4%、係長相当職は20.7%など、上位の役職ほど割合が低くなっています。
 また、6歳未満の子供がいる世帯の一日あたりの家事・育児時間について、夫の家事・育児時間は増加傾向にはあるものの、令和3年においても夫の1時間54分に対し、妻は7時間28分と女性に負担が大きく偏っています。

岡田恵子氏|内閣府男女共同参画局 局長
世界各国と比較した時の日本の状況について教えてください。

 岡田氏:日本は、世界経済フォーラムが公表しているジェンダーギャップ指数において146か国中116位で、G7の中では最下位です。指数の公表が始まった2006年当時、日本と同スコア・順位であったフランスやイタリアは、スコア・順位が上昇しているのに対し、日本のスコアは横ばいで順位は低下している状況です。日本の男女共同参画は諸外国と比べて立ち遅れていると言わざるを得ません。その背景にある男女間賃金格差や固定的な性別役割分担意識など、構造的な問題に対応していく必要があります。
 
 本年のG7男女共同参画・女性活躍担当大臣会合を通じて、他国の知見を直接得て、我が国の関連施策をより一層進展させてまいります。

PROFILE

1990年(平成2年)京都大学経済学部を卒業し、同年旧経済企画庁へ入庁。経済企画庁調査局、横浜市経済局、英国王立国際問題研究所客員研究員、法政大学大学院政策創造研究科教授、内閣府政策統括官(経済財政運営担当)付参事官(経済見通し担当)、内閣府大臣官房政府広報室参事官、内閣府男女共同参画局総務課長、内閣府経済社会総合研究所総括政策研究官、外務省大臣官房審議官などを経て、2022年7月から現職。


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