現代を生きる私たちは、仕事、家庭、プライベートとさまざまな役割を抱えながら、忙しい毎日を送っています。その中で、「自分らしさ」や「自信」が揺らいでしまう瞬間は誰にでもあるのではないでしょうか。
実は私もその一人。産後に仕事へ復帰し、「さぁ、社会人としての時間を取り戻すぞ!」と意気込んだものの、慌ただしい日々の中で
「仕事も家庭も中途半端にしているのでは…?」
と落ち込んでしまうこともしばしば。自己肯定感がぐっと下がる日も珍しくありません。
そんな私が友人にすすめられて始めたのが、自己肯定感を育てる“シンプルな習慣”である「4行日記」でした。
なぜ自己肯定感を高めると良いのか?
「自己肯定感」という言葉を耳にすることは多いですが、なぜ高めることが大切なのでしょうか。
自己肯定感とは、ありのままの自分を認める力のこと。
成果や他人の評価に左右されず、たとえできないことがあっても
「私は私で大丈夫」と思える感覚です。
自己肯定感が高い人は、失敗からの回復力(レジリエンス)が強く、前向きに行動しやすいという研究結果もあります。
反対に低い状態が続くと、「自分なんて…」「どうせ無理」という思考が強まり、挑戦する意欲や幸福感が下がりやすくなります。
つまり、自己肯定感は心の“免疫力”。
高すぎず、低すぎず、安定して保つことが日々を穏やかに生きる鍵になります。
4行日記とは?
「4行日記」は、心理学・教育学の知見を基に小林惠智(こばやし・けいち)博士が提唱した自己成長メソッド
SEP(Self-Expanding Program)の一環として生まれた日記法です。
1日の出来事を以下の4つの視点から“4行”で書きます。
①事実:今日あった出来事を事実だけで書く
例)会議での発言が採用された!
②発見:その出来事から気づいたことを書く
例)会議前に準備時間が取れたのがよかった。
③教訓:発見から得られる学びを書く
例)自信は事前の準備から生まれる。
④宣言:これからの自分を肯定する言葉でしめる
例)私は事前準備をしてから会議に臨んでいます!
普通の日記と違い、4行目に「〜する/〜している」と現在形で宣言するのが特徴。
これにより、“なりたい姿”に自然と近づいていけると言われています。
理想の長さは、1行20文字以内・全体80文字以内。短く、シンプルでOKです。
続けるためのコツ
「日記」と聞くとハードルが高く感じるかもしれませんが、4行日記は1日わずか5分で十分。忙しい人ほど続けやすいのが魅力です。
・書く時間を決める:寝る前の5分など習慣化しやすいタイミングで
・完璧を求めない:1行でもOK。続けることが大切
・紙でもスマホでもOK:自分に合うツールで
・振り返りをする:後で読み返すと、気づかなかった自分の成長に出会える
続けるうちに、
「あの時の私は意外と頑張っていた」
「こんなふうに感じていたんだ」
と、自分を認めるまなざしが育ちます。
書き溜まった「教訓」や「宣言」は、自分が大切にしている価値観や、どんな人になっていきたいのかを映し出す指標にもなります。
おわりに
自己肯定感は、誰かに与えてもらうものではなく、自分の内側で少しずつ育てていくもの。
4行日記は、その第一歩として最適な習慣だと感じています。
毎日の中に「自分を振り返る小さな時間」をつくることで、
「私って結構頑張ってる」
「こんな自分も悪くないかも」
と思える瞬間がきっと増えていきます。
書くことで心が整理され、“そのままの自分”をそっと抱きしめられるようになる。
今日から、あなたも4行日記を始めてみませんか?
小さな4行が、明日のあなたを、そしてこれからの人生を、そっと変えていくかもしれません。
参考
・小林惠智 著
「1日5分 目的・目標を達成させる4行日記」(インデックス・コミュニケーションズ)
・ヒューマンサイエンス研究所「4行日記とは」
【記事】吉田ゆきみ(エンタメ系企業の広報・IR)
教育学部卒業後、エンタテインメント商材を扱う商社へ入社。玩具制作、品質保証を経て経営企画部門へ異動。広報歴約13年。プライベートでは2児の母。宝塚とアイドルへの“推し活課金”が止まらないワーキングマザー。自己肯定感アカデミー認定教室講師。















































