あなたは何タイプ? 3つの「認知特性」ごとに人生を好転させる方法【仕事編】

「仕事がうまくいかない」「自分の強みがわからない」とお悩みの方はいませんか。
今回は3つの認知特性ごとに、人生を好転させる方法をお伝えします。

認知特性に合わせて生きると何事も上手くいく

「認知特性」という言葉を聞いたことがありますか?

「認知特性」とは、神経心理学の分野で使われる言葉で、「外界からの情報を頭の中で理解したり、表現したりするときの特性」のこと。

人には生まれ持った “理解や表現の好み” があります。そして、自分に合った方法で物事を理解し、自己を表現することで、自分らしく幸せに活躍の幅を広げていくことができるのです。

筆者が初めて認知特性について学んだのは、イギリスの母語習得プログラムの教員研修を受けたときでした。「生徒の認知特性に応じて教え方を変えることで、学習効率がグッと高まる」と聞いたとき、これまでの学習経験や教育経験と一致し、ハッとしたのです。

言語&集客コンサルタントである筆者はその後、自分と顧客の認知特性に合わせて仕事を進めることで、大きな成果を上げることができるようになりました。今では独立し、”好き” や “得意” を活かして貢献できる生き方が叶ったのも、認知特性を大切にしてきたからに他なりません。

人生を好転させる認知特性を知り、活かしてほしい——そんな想いから、認知特性の考え方と活用方法を解説します。

3つの認知特性

認知特性には様々な考え方がありますが、ここでは代表的な「3つの認知特性」をご紹介します。

①言語優位者:言葉が得意な人
②視覚優位者:ビジュアルイメージが得意な人
③聴覚優位者:音が得意な人

同じものを見聞きしても、誰もが同じように理解するとは限りません。同様に、同じことを伝えようとしても、誰もが同じように表現するとは限りません。

人によって理解の仕方も、表現の仕方も変わります。そんな「得意な理解・表現方法」の代表例が、上記3つなのです。

1つの特性が強い人もいれば、複数の特性を併せ持っている人もいます。

日本語で簡単に診断できるツールとしては、医学博士の本田真美氏らが設立した「本田式認知特性診断所」による「本田40式チェック」がお勧めです。無料で診断できるので、ご興味のある方はぜひ試してみてください。

才能を開花させる方法

仕事において、「自分にはセンスがない」と自信をなくしたことはありますか? そんなときは、自分の認知特性を活かせる仕事ができていないからかもしれません。

認知特性ごとに、得意な仕事と代表的な職業例をご紹介します。

①言語優位者
得意:プレゼン、資料作り、思考力や言語化力が求められる仕事
職業:コンサルタント、教師、学者、営業職、金融関係、作家、コピーライター、編集者

②視覚優位者
得意:写真、デザイン、映像、芸術、空間認識に関わる仕事
職業:カメラマン、画家、デザイナー、建築家、外科医、クリエイティブディレクター

③聴覚優位者
得意:音や人の話を瞬時に理解して反応することが求められる仕事
職業:通訳、アナウンサー、取材記者、電話オペレーター、音楽家

認知特性に合った仕事を選ぶことで、より才能を発揮しやすくなります(どんな職種でも、工夫次第で自分の認知特性を活かす役割につくことは可能です)。より良いキャリア形成の参考にしてみてください。

業務効率を高める工夫

業務効率を上げたいときは、認知特性に合わせて仕事を進めることが効果的です。

言語優位の方は、要点をメモしたりノートにまとめ直したりして一度 “言語情報” に変換すると、思考を整理しやすくなります。情報収集のために動画や音声メディアを利用する場合は、字幕機能や文字起こしツールを活用するのも手です。

視覚優位の方は、無駄な視覚的刺激による脳への負荷を避けるため、デスクを整理整頓してから仕事に取りかかりましょう。デスク周りを好みのデザインで整え、視界に入る空間を美しく演出することで、より創造力を発揮しやすい環境を作ることもできます。

聴覚優位の方は雑音や周囲の雑談に敏感なため、静かな環境のほうが仕事に集中しやすくなります。リモートワークのときは、カフェではなく自室や図書館などの静かな空間を選ぶと良いでしょう。

ビジネスを伸ばす発信の裏技

近年、SNS発信を通して商品サービスを販売する企業が増えてきました。ビジネスのための発信においては、商品サービスと “相性が良い認知特性のフォロワー” を集めることが大切になります。

例えば、筆者が企業で英語習得プログラムを提供していたときは、そのプログラムが視覚優位者向けに作られていたため、視覚優位者を集めるSNS発信をしていました。商品サービスと相性の良いお客さまを集めることで満足度が上がり、口コミも広がって、事業が一気に拡大していきました。

認知特性を軸に発信をデザインすれば、新たな角度から事業を伸ばすこともできるのです。

今回は、 3つの「認知特性」ごとに人生を好転させる方法【仕事編】をお届けしました。明日からの仕事に活かしていただけましたら幸いです。

(参考)
『医師のつくった「頭のよさ」テスト』(光文社新書, 2012)
『あなたの才能が10分でわかる40問テスト』(自由国民社, 2013)

【記事】ルイスくるみ(言語&集客コンサルタント)
言葉の仕事15年のブランディングディレクター、セールスライター、言語教育者。言語学者の家庭で生まれ育ち、言語学を研究。月間100万PV&SNS総フォロワー70万人のWEBメディア運営、記事編集、書籍執筆、英日翻訳、1000人の言語化、日英米での言語指導、科学的な教育プログラム開発に携わる。現在は、企業・経営者・医師・研究者・専門家のSNSブランディング+集客ライティング+講座コンテンツ構築に従事。
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